ちょうど今、iDeal中高一貫国語講座で小論文を扱っていますが、小論文をなかなか上手く書けないというケースに遭遇します。
小論文に必要な要素としては
(1)基本的な文章記述力(=国語力に同じ)
(2)論文の構成とそのデザイン
(3)知識・教養・ネタ
概ねこの3つが備わっていれば書けます。
(1)は日本語を正しく書けるかどうかなので、普段、国語学習の中で培うものです。よってここでは省略。
(2)いわゆる小論文の構成フォーマットが存在します。それに当てはめて練習していくこと。ただし、注意点としては、書き出す前に必ず構成をイメージしてから書き出すこと。その段階を“デザイン”と名付けています。もう一つは、論理整合性がとれているかどうか。たとえば、「○○だから△△」と自分が書いたときに、本当にそう言えるのかどうかを検証してみる必要があります。「○○だから△△とは限らない」ということを想定できるかどうか。
(3)小論文は要約とは異なるので、自分なりの考え、そして具体例や根拠に用いる“ネタ”が必要です。特に“ネタ”は普段からの蓄積です。国語や小論文の勉強だけではなく、日常生活の中で社会問題等にどれだけ関心を持ち、そして実際に考えているかどうかが大切です。
簡単なアドバイスとして、小論文のマニュアル本などを読むことも効果はありますが、別途、新聞の社説を読むとよいでしょう。社説は、他の記事とは異なり、まさに“小論文”。ちなみに天声人語(朝日新聞)や編集手帳(読売新聞)、余録(毎日新聞)はエッセイ・コラムのパートです。
いずれにしても中高校生の時期に、一定論文を書くという経験が将来的にも重要だと思います。自分の意見をまとめる、そしてうまく伝える、という作業、そして世の中の色々な問題に向き合うこと、それらを通じて得るものは計り知れない。文系・理系問わず大学受験で必須にしてもよいくらいだと思います。