答案の完成度

2010国公立大前期の合格発表が終わりました。今年は国公立人気ということで全体的にやや難化していたかもしれません。

現場でのことを踏まえての話ですが、事前の過去問演習や模試の点数で合格点をクリアしていて、本番での手応えもそれなりにあったとしても、実際には不合格ということも多々あります。入試本番という特別な状況の難しさ、そして受験というもの自体の難しさを感じますが、ただそれだけではなく、一つ大事な点が見えてきます。

<答案の完成度について>

特に国公立大や一部の私大に関して(あるいは科目によって)は記述式・論述式の設問があり、そこでの細かい減点・加点(部分点)で差がついてしまうということ。

例えば、<英語>であれば、和訳や英訳はもちろん、内容記述問題ではより不意の差が付きやすい。なんとなく大雑把に解答するのと、緻密に英文に沿って内容を記述するのでは、仮に”合って”いたとしても、採点基準が厳しければ厳しいほど得点に開きが出やすいものです。

<数学>で典型的なのは、計算過程の途中省略や図・グラフ等の省略、&日本語のつなぎの省略。「書かなくてもわかるでしょ!?」という慢心さが致命傷になることもあります。特に前二つはミスの原因になることもあります。*物理も然り。


<国語>はそれ自体、答案の精度を高める作業なので、言うまでもありませんが、その他<理科>でも、説明不足や記号等の省略は×。<地歴>では、知識以外に、最低限、日本語表現の定型パターンを守ることなど、記述答案のポイントはそれぞれあります。*ちなみに字数制限がある場合は盛り込む要素について優先順位の判断や日本語の細かい書き換え技術も必要とされます。


結論。丁寧に書く意識は当然必要だとして、加えて常日頃からの答案練習や添削がとても重要だと思います。

さらに言えば、添削後のやり直し、これも重要です。
書くという作業は、頭だけではなく、身体で覚えるものですから。教えるだけ・教わるだけでは足りません。


個人的には、もっとしつこく答案練習やそのやり直しをさせなくてはと痛感した今年の国公立大入試でした。



国語力について(経験談)

私自身、受験生のときに国語が得意だったわけではなく、その勉強方法について特に考えていた印象もあまりなかったように思います。しかし、自分自身が成人過ぎて学問研究や学習指導に携わるうちに、国語の学習というものを客観的・体系的に捉えることができるようになりました。そして受験指導についても相応の成果を出せるようになっていますが、もう一歩踏み込んで考えると、より表面的ではない、長期的かつ本質的な国語力の養成を目指すべき側面も重要だと考えるようになりました。

受験期の指導の場合、ともすると解法のテクニックや知識の詰め込みに偏ってしまうこともあります。しかし、むしろ受験まで時間のある学年のうちに本格的に国語の能力を醸成しておくことが、将来的にも、受験トータルで考えた場合でも、とても有意義なことです。

再び私自身の経験談を書くと、中高一貫進学校に入学してからの特に中学3年間、受験とは一見直接関係ないような授業内容でしたが、いい意味で、その学校および先生方独特の指導(当時の歴史作家や後の大学教授の指導)を受けることができました。特に辞書を使うこと、文章を書くこと、そういった機会をたくさん設けていただいたことが、その後の国語力にとても寄与してくれていると感じます。さらに国語の授業の醍醐味として、様々な教養知識や人生を豊かにしてくれるような話をところどころに見出すことができたことも有り難い記憶として残っています。

極論を言うと、国語力とは、与えてもらうものではない、そんな気がします。自分で読んで、調べて、書いて、考えて、の繰り返しです。そのサイクルの中で、自ら学んでいくものだと思います。

その“お手伝い”として、今回「中高一貫国語講座」を開講することとなりました。内容の詳細はiDealのHPにて。

もちろん、当講座はいわゆる“読書講座”ではなく、大学入試を見据えた内容構成 の“現代文講座”です。扱う文章は大学入試の基礎から標準レベルのもので、文章の読み書きや教養知識にも重点を置くので、「入試現代文の準備講座+リテラシー講座」と考えていただいてもいいかもしれません。国語、特に現代文の得意・不得意に関わらず、国語や受験に対して志の高い皆さんに集まっていただければと思っています。

2010年度大学入試の動向(速報)

2010年度入試もそろそろ佳境となりました。センター試験の難化(数1A,化学,物理,古典,政治経済=特に理系志望者の不利)や不景気という世情が大きく影響した大学入試となっています。以下、簡単ですが志願者の動向をまとめておきます。

1、併願数の絞り込みと安全志向(私大中心に)
2、主に地方を中心とした国公立大指向
3、センター難化による出願の安全志向(理系中心に)
4、私大センター利用の重視(=浪人回避指向)


以上が主な傾向として挙げられます。

また学部別では、医療看護系の人気上昇が特筆すべき幅で見られ、実学志向(「手に職を」)の一環としても象徴的です。また経済・経営学部系は近年理系志望者の受験が拡大していますが、今年度は、センター試験が理系不利の結果だったこともあり、理系志望者はやや慎重にならざるを得なかったかもしれません。

一方、大学側の対応として、合格者の絞り込みが加速しているのではと考えられます。特に早い段階で合否を出す私大センター利用入試(前期等)では、そういう流れになっているような気がします。*まだ入試結果が公表されていないので推測の範囲ですが。

<今後の展望>
不景気および現役指向や実学志向の流れは、当面継続する可能性が高いと思われます。よって特に私大への出願は、上位校から少しずつ偏差値下位へとスライドしていくため、中堅大学の競争率が一部上がることは想定できます。しかし、中堅大学の中でも、例えば“すべり止め”の人気として格差が出てくるので、いわゆるMARCHや日東駒専などという旧来の分類ではなく、より大学個々の人気格差が色濃く出てくるのではないでしょうか。ちなみに今年度は明治大学が大幅に出願者を増やし早稲田大学を抜いて日本一になることは報道の通りです。

尚、国公立大学や難関私大については、それほど変動はないと考えられます。ただし、学部によっての人気格差については私大を含め、今後生じていく可能性も否めません。

いずれにしても、これまで以上に注意深く見て考えていく必要があるでしょう。

インタージェネレーション

iDealでは、スタッフ間交流および文化交流の一環として、Intercultual Conference(=異文化交流会議)というものを不定期で催しています。
学問・文化的内容をテーマに、講師・スタッフがそれぞれの専門分野等をプレゼンテーションしたり、意見交換したりする、という会です。

前回は、地球惑星科学を専門としている講師のプレゼンがありました。昨年の皆既日食の際、自ら中国で撮影した映像を語ってくれたり、、、

私は”Inter-generation”というテーマで、日本社会における”世代”を扱いました。戦後世代、団塊世代、新人類世代、団塊ジュニア世代、ゆとり世代、、、など名称・分類は色々です。実際、生きてきた時代や世代によって価値観や趣向は異なる傾向があると思っています。それを踏まえながら、”異文化”だけではなく”異世代”についてそれぞれが理解することも、世代間循環の促進や社会・文化の醸成のために必要だと考えているからです。

たとえば生徒の保護者の世代、それから自分自身の世代、少し若いスタッフ達の世代、そして生徒たち、つまり今の中高生、それぞれの関係性や一般性を肌で感じながら、より各世代の交流を促すことも、教育業を営む者としての使命だと感じています。

また春前後には、”Intercultual Conference”を開催したいと思います。

我がiDealでの活動のご紹介でした。

大学入試セミナー

このブログ「受験虎の巻」では、あまり広告的なことは書くまいと思っていますが、今回は当塾iDealの大学入試セミナーについて告知をさせていただきます。

大学入試に関する情報等はもちろん、学習方法や、志望校の決め方、成績の目安など、盛りだくさんの内容でお話します。

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iDeal大学入試セミナー

2月11日(木・祝)

【第1部】13:00〜14:50
テーマ:「大学入試システムと学部選び/受験までのプランニング」

【第2部】15:00〜16:30
テーマ:「受験勉強の方法/残り1年間の入試ストラテジー」

■対象:大学受験を目指す中高生とその保護者
■各回とも予約定員制
■参加費:無料
■場所:iDeal(学芸大学駅西口)

iDealの所在地等詳細はこちらから
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